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mikazuki0790

三日月さんぽ⑫ 新宿廃寺跡

 宇野乢(うのたわ)を下った台地状の麓は「塔垣内」という地名で、以前から、その昔に塔があった所と伝承されている。


 田に囲まれた公孫樹などの木々が並ぶその場からは、かつて、多くの布目がついた平瓦や丸瓦を発掘し、学者に鑑定・調査してもらうことがあったようで、その報告によると、奈良時代の特徴を示す蓮華文のはいった鬼瓦や丸瓦の破片が確認されたという。さらに、軒丸瓦らしき花瓦が三種類も見つかっている。これらを近在の寺院跡から発掘された瓦と比較検討したところ、たつの市新宮町千本や佐用町長尾の廃寺との類似性が認められ、この場所には奈良時代の古い寺院があったことがわかった。周辺をさらに調査したところ、心礎こそ見当たらなかったものの、側柱の側石3個が確認された。そこで「新宿廃寺跡」と名づけられ、町の史跡に指定されている。



 大化の改新で駅伝の制が設けられ、「延喜式」に記載されている美作路のなかで、佐用郡内唯一の駅であった「中川駅」は、この遺跡を中心に存在していたと考えられている。

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